以前の私は夫に浮気されても、ただ我慢しているだけの平凡で意気地のない主婦でした。
一年前に50歳の誕生日を迎えた後、私は閉経しました。その時は生理がなくなって、もうこれで女じゃなくなるのかと思い寂しくなったものです
。でも、51歳になった今の私は違います。理不尽な夫の仕打ちにひたすら耐える、昭和の主婦ではありません。この年になって、はじめて女の喜びを知ったのです。
妊娠の心配がない開放的なセックスライフ
私より1年早く閉経した友人いわく、毎月の生理が無いっていうのはすごく楽だと。
そして「なにより、妊娠の心配なしでセックスが出来るじゃない」、そんなことを言うのです。私は当初、彼女が言っている意味が良く分かりませんでした。
その友人はとてもポジティブな女性で、いつも物事をプラスに捉える明るい人です。彼女は好奇心旺盛で社交的で異性の友達も多く、その中の一人と以前から不倫をしていました。
そして閉経して妊娠の心配がなくなった途端、それまで以上に不倫相手とのセックスを楽しめるようになったと言うのです。
閉経してからも、ご主人以外の男性とセックスを楽しんでいる。そんな開けっ広げな彼女が、羨ましくて仕方ありませんでした。
友人のお相手が紹介してくれた男性とホテルへ
友人の不倫相手は既婚者で、付かず離れずの距離を保った関係だそうです。
相手が既婚者だと、お互いに秘密を保持し合えるから安全だということでした。もっとも、双方に家庭を壊す意思が無いのが前提らしいのですが。
彼女は不倫相手の男性に私の事を話したらしく、私に内緒で彼の悪友を紹介する手はずを整えていました。
そして友人カップルと、彼の悪友と私の4人で食事することに。閉経した年増女に興味を持つ男性がいるのだろうか。
そう思っていたのですが、やってきたのは40半ばで遊び慣れた感じの男性。夫とは正反対のタイプに多少の戸惑いはありましたが、反面でトキメキを感じていました。
話が盛り上がりいい雰囲気になってきたところで、場所を替えようということになり4人でホテル街へ。
アルコールが入ったせいか、さしたる抵抗もせずついていきました。ホテルに入るとそれぞれ部屋を選んで、そこからは別行動。初対面の男性とラブホに来るなんて、我ながら大胆な行動をとったものです。
10年近いセックスレスが一転!今では週一のセックスライフ
多くの熟年夫婦がそうであるように、私達夫婦も10年近くセックスレスが続いていました。
その間、誰とも性交渉はなく、自分で慰めるだけの寂しい日々を過ごしていたのです。その夜は10年ぶりのセックス、期待と不安が入り混じり複雑な心境でした。
彼はそんな私の不安を感じ取ったのか、とても優しく接してくれました。優しく抱きしめられ、キスされながら服を脱がされる。
女として扱われ女を実感できる、こんな情景に身を置くのは何十年ぶりだろう。
その夜は夢のような甘い時を過ごしました。その時、思ったのです。
妊娠を心配しないで済むセックスが、これほど自由で開放的なものなのかと。10年ぶりに男性に抱かれる喜びと相まって、これまで味わったことのない快感を覚えました。
その味を知ってしまった私は、もう快楽の虜に。そして、週に一度は彼に抱かれています。
今では夫が浮気をしても気にならないし、かえってその方が気楽なくらいです。
でも、夫と別れようとは考えていません。日々の生活は形だけそのままで、何も変わらない。
でも、女を取戻した私がそこに居る。それで十分幸せです。耐えるしかない惨めな生活が、性の喜びを知ることで一変したのですから。