私は高校の柔道強豪校でマネージャーをしていました。
そのこともあって、気弱で引っ込み思案の息子に柔道を習わせようと、近所の柔道教室に短期体験に行ったら、なんと、高校時代に周囲に内緒で付き合っていた柔道部エースの元彼がコーチをしていたのです。
会った瞬間、心臓が口から飛び出すかと思いました。
その元彼は、私にとって『黒歴史』そのもの!
人には言えないエッチな遊びをしていた相手だったのです。
ナイショの恋愛のはじまり
元彼は同級生で、高校の人気者でした。
顔もそこそこ良くて、細マッチョ。
下ネタトークも面白くてお調子者で、クラスでも部活でも中心人物でした。
うちは柔道の強豪校として有名で、全国大会に出場するのが『当たり前』。
女子マネージャーは私を含めて3~5人は常にいました。
練習時間が長い部活だったので、『自分の時間』が少ない男子部員たちに、私たちマネージャーはそれなりにもてました。
高校2年の時に付き合っていた柔道部の先輩が卒業すると、元彼はすぐに私を口説いてきました。
先輩の彼女に手を出しているわけですから、超体育会系で超縦社会の柔道部では周囲にばれたら大変なことになります。
私も最初はやんわり断っていましたが、マネージャーの仕事が忙しくて、なかなか彼氏に会う時間がなく、部活外の人と付き合っていてもあまり意味がないことに気づき、しだいに元彼に惹かれていきました。
二股の状態を一ヶ月続けた後、結局、先輩を振って元彼と付き合うことにしました。
若かったので、『会えない時間に愛を育む』的なことができなくて、簡単に会える元彼を選んだのです。
先輩と二股かけて、後輩の男を選んだ――なんて話が、部活関係者に広がったら私も元彼もおしまいなので、私たちは付き合っていることを卒業まで隠すことにしました。
ナイショのイタズラのはじまり
柔道部マネージャーには、ものすごく納得のいかない仕事が一つあって、午前の授業で使った柔道着を、交代で昼休みに洗濯しなくてはなりませんでした。
昼休みと同時にお弁当を持って洗濯室に行き、汗臭い柔道着を洗濯しながら1人で昼ご飯を食べるという意味のわからない仕事で、それまではずっと罰ゲームのように感じていましたが、周囲に付き合っていることを隠している私たちにとっては、数少ないこっそり会える時間になりました。
始めはおしゃべりを楽しむだけだったのですが、しだいに元彼の方から積極的に求めてくるようになったのです。
抱きしめて、キスをして、胸をまさぐってきたり、制服を着たままブラだけずらされ、制服の上から乳首を食まれたり…
今思えば本当にただの『黒歴史』ですが、性へと興味もあったし、イケナイことをしている興奮もあって、元彼に求められるままになっていました。
初デートで初エッチをすませた後、昼休みのイチャイチャはさらに危険度を増しました。
なかなか2回目のデートができなかった、ある昼休み。
元彼はローターを持ってきて、
「さびしい『俺の』の代わりに、これで触らして?」
さんざん弄られて悶々していたのもあって、私は頷いてしまいました。
彼はスイッチをオンにして、スカートの上からローターを押し付けてきました。
最初はジンジンとした気持ち良さでしたが、場所によっては衝撃的な快感で、声を上げてしまいそうになりました。
私が感じているのを見て元彼も興奮し、スカートの中に手を入れてパンツの上からローターを押し付けてきたのです。
感じすぎて怖くなった私は彼を振り払おうとしたのですが、本心では、「パンツの中でして!」と思ってしまったという、黒歴史。
元彼を拒むどころか、初めての刺激の虜になってしまった私は、洗濯係の昼休みを待ち遠しく感じるようになり、エッチな遊びはエスカレートしていったのです。
再会!ばれてないと思ったのに写真が!
そんな元彼とは、大学が遠距離だったために自然消滅しました。
大学を出て、就職して、結婚。
子供ができて、すっかり元彼のことなど忘れた頃、子供の柔道教室で再会したのです。
元彼と再会した瞬間、一緒にやらかした恥ずかしい黒歴史が走馬灯のように脳内を駆け巡りました。
ヤバイ!と思いましたが、高校生の頃より20キロも太っているし、苗字も変わっているので気づかれていないだろうと自分に言い聞かせ落ち着きました。
元彼は責任者の先生(師範)ではなくて、ボランティアで補佐しているコーチの1人だったので、短期体験の保護者として来た私と直接話す機会もありませんでした。
元彼を見つけた瞬間から、もう子供の柔道教室どころではありません!
何か理由をつけて金輪際行かないようにしようと思っていたのに、意外なことに気弱な息子が柔道教室を気に入って続けたいと言い出し、どういう風に誘導して諦めさせようかと悩んでいたところへ、信じられない写真がメール添付で送りつけられてきました。
高校生の自分のおっぱい丸出しの半裸の写真と、ローターを入れた下半身アップの写真…!。
メール本文に添えられていた言葉は、
『ひさしぶり!俺のもとってある?』
上半身裸の写真は、元彼が先に半裸でセクシーポーズをしている写真を真夜中に送りつけてきて、『俺よりセクシーな写真撮れる?』と言われて、面白くなって自撮りして送信してしまったもの。
下半身の写真は、洗濯室で遊んでいる時に「家まで抜くなよ」と言われ、抜いていない証明のつもりで自撮りして送信したものでした。
脅すような文面ではなかったのですが、恐怖を感じました。
人に見せられないような写真を、他にもまだまだ元彼に送ってありましたし、二人で素っ裸で自撮りした写真もたくさんあるからです。
当時はそんなバカなことをする危険性をよくわかっていませんでしたが、子持ちになった今、本当に危険で馬鹿なことをしてしまったと猛省しています。
柔道短期体験教室を一回でやめるつもりでしたが、何も返信せずに元彼から逃げてリベンジポルノをされるのも怖くて、どうしたらいいのか悩むだけで何もできないまま、次の体験の日を迎えてしまいました。
トイレで再びのナイショの遊び
2回目の体験教室に行くと、拍子抜けすることに元彼の姿はありませんでした。
ホッとして息子の柔道体験を見守っていると、半分ほど稽古時間が終わりました。
短い休憩時間に子供たちが慌ただしくトイレに行っていたので、私はその時間を避けて稽古が再開してからトイレに行くことにしました。
基本的には保護者は送迎だけで見学しなくてもいい教室なので、その時、稽古していない女性は自分1人だけ。
だから、後から思えば気づくべきだったのですが、女性用トイレの一番手前には鍵がかかっていて、私はそのすぐ奥に入ろうとしました。
個室トイレのドアを開けた瞬間、
「っんん!?」
口を抑えられて、個室の中に連れ込まれました。
恐怖で頭が真っ白になっていると、
「俺だよ。大きい声出すなよ?」
元彼でした。
一番手前に、鍵がかかっていた個室に隠れていたのです。
私はコクコクと黙って頷きました。
「メールくらい返してくれてもいいんじゃねぇの?さびしいんだけど」
「あんな写真添付されて、なんて返せばいいのっ」
不思議なことに、まるであの高校時代に戻ったよう。
子供やコーチ陣に隠れてトイレでこそこそと話していると、周囲に隠れて付き合って馬鹿なことばかりやっていた頃のドキドキが蘇ってきました。
元彼は私のお尻を当然のように撫でながら、ズボンの上から下半身にローターをぐりぐりと押し付けてきました。
「時間かけると怪しまれるから、早くズボン脱いで」
昔と同じ。
嫌だけど…、恥ずかしいけど…、ドキドキしながら喜んで従っちゃう感じ。
近くに子供がいて、誰かにばれたら昔以上にシャレにならないと思えば思うほど、興奮が抑えられない自分がいました。
言われた通りにズボンを下ろすと、
「パンツは昔から俺の仕事だよね~」
元彼の手がパンツをおろすのを、手を振りほどきもしないでじっと待ちました。
元彼の指ではななく、ローターの先が私の中を解すように優しくつついてきて、焦らすように十分解すと、奥までグイッと押し込めて、
「お前が座ったらスイッチ入れるよ。稽古が終わる前には切るから。これ、絶対お前が好きなやつだから楽しみにしてろよ~!」
とウキウキと言って去って行きました。
高校時代に、何度もやった遊びです。
柔道の稽古は音も振動も大きいので、遠隔操作でスイッチを入れられても周囲にはばれません。
もちろん、歩けないような強い刺激ではありません。
ジィーと小さく振動する程度で、自分でギュッと股を閉じなければ心地よさをじんわり感じることもできないほど弱い刺激です。
彼はさっさと女子トイレから出ていき、私も用をすませてすぐに柔道場に戻りました。
ドキドキしながら座ると、すぐにスイッチが入りました。
元彼がどこにいるのか見回すと、けっこう遠くで誰かと話していて、『今のはあんなに遠くから操作できるんだぁ』、と性能の進歩に思わず感心してしまいました。
子供の柔道体験の付き添いの母親という立場で、元彼とこんなことをしてしまっている…。
羞恥心と罪悪感でいたたまれない気持ちにもなりましたが、体も心もこの興奮の味を覚えているみたいで、元彼の指示に逆らえません。
昔の画像をばらまかれると、子供にも夫にも迷惑がかかるから…
そんな言い訳を頭の中で繰り返しましたが、事実は、このスリリングな遊びをまたできたことを喜んでしまっていました。
高校の頃にばれなかったという経験が変な自信になって、少しくらい楽しんでも誰にもばれないだろうと軽く考えてしまったのです。
悪友?どういう関係かわからないまま
結局、子供が望むまま柔道教室に入会してしまいました。
基本、保護者は送迎だけの教室ですが、見学は自由にしていいということなので、今のところ、私は30分ほど見守って帰るという感じを装っています。
子供たちの稽古が始まって少ししてから女子トイレに向かうと、当然のように元彼が待っていて、合流して個室に入ってされるがままオモチャで弄られた後、中にローターなどを入れられたまま見学に戻り、30分ほどで帰るというのがここ一ヶ月の流れです。
元彼は再会した直後の最初の一回以外、メールも電話もしてきませんし、私からも何の連絡もとっていません。
だけれど、週に2度の柔道教室の日は、阿吽の呼吸のように女子トイレで会い、大した会話もしないまま、昔のような馬鹿な遊びを楽しむのです。
お互いの関係は、実のところなんなのかよくわかりません。
付き合おうとか、不倫しようとかもなく、当然のようにナイショの遊びをして、ただそれだけで解散なのです。
同じ趣味をもった悪友と再会して、趣味の範囲だけでつるんでいるような関係でしょうか?
特に夫に不満があるわけではないのです。
感覚としては、元サッカー部の仲間が大人になってフットサルをしているだけのような感じに近くて、不倫というドロドロなものではないと自分では思っています。
まとめ
私と元彼は、お互い、恋愛感情はないと思います。
青春時代に馬鹿なエッチな遊びを覚えてしまって、それがやめられない同士でこっそり楽しんでいるだけという関係です。
高校時代の『黒歴史』だと思っていた遊びを、母親になって再開してしまうとは夢にも思っていませんでした。
癖になってまだまだやめられそうにありませんが、今度は、どれだけそそのかされても、写真や映像には残さないように気をつけたいと思います。